ABAPERの指南書|ABAPERが躓きやすい箇所を指南 https://ohitori-gurashi.com ABAPERが躓きやすい箇所を指南 Tue, 16 Jan 2024 07:44:58 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.4.3 https://ohitori-gurashi.com/wp-content/uploads/2021/08/Abaper-の-指南書-150x150.png ABAPERの指南書|ABAPERが躓きやすい箇所を指南 https://ohitori-gurashi.com 32 32 【ABAP】汎用モジュール「JOB_CLOSE」の使い方 https://ohitori-gurashi.com/job_close/ https://ohitori-gurashi.com/job_close/#respond Tue, 16 Jan 2024 07:44:58 +0000 https://ohitori-gurashi.com/?p=755 「JOB_CLOSE」とは?

JOB_CLOSEは、ABAPでバックグラウンドジョブを実行するバックグラウンド処理システムに渡すための汎用モジュールです。

一度ジョブを「終了」してしまうと、ジョブにジョブステップを追加したり、ジョブやジョブステップの指定を変更することはできなくなります。

どういった場面で使うのか?

JOB_CLOSEは、バックグラウンドジョブの登録が完了し、そのジョブを実行する準備が整ったときに使用します。

この汎用モジュールは、ジョブが自動的にリリースされたかどうかを示す区分を返します。

使い方は?

以下に、JOB_CLOSEの使用例を示します。

CALL FUNCTION 'JOB_CLOSE'
  EXPORTING
    JOBCOUNT = JOBNUMBER
    JOBNAME  = JOBNAME
  EXCEPTIONS
    CANT_START_JOB = 1
    INVALID_JOB_DATA = 2
    JOBNAME_MISSING = 3
    JOBCOUNT_MISSING = 4
    OTHERS = 5.

IF SY-SUBRC > 0.
  " エラー処理
ENDIF.

この例では、JOB_CLOSE関数を呼び出し、ジョブ名とジョブカウント(ジョブ番号)をエクスポートパラメータとして渡します。

最後に、SY-SUBRCの値をチェックしてエラー処理を行います。

まとめ

ABAPでJOB_CLOSEを使用することで、バックグラウンドジョブを実行するバックグラウンド処理システムにジョブを渡すことができます。

ジョブの登録が完了し、そのジョブを実行する準備が整ったときに使用します。

具体的な使用方法は、ジョブ名とジョブカウントをエクスポートパラメータとしてJOB_CLOSE関数に渡し、その後SY-SUBRCの値をチェックしてエラー処理を行うというものです。

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【ABAP】汎用モジュール「JOB_OPEN」の使い方 https://ohitori-gurashi.com/job_open/ https://ohitori-gurashi.com/job_open/#respond Tue, 16 Jan 2024 07:36:51 +0000 https://ohitori-gurashi.com/?p=750 「JOB_OPEN」とは?

ABAPでバックグラウンドジョブを登録するためには、汎用モジュール「JOB_OPEN」を使用します。JOB_OPENは、バックグラウンドジョブの登録に使用される汎用モジュールです。

このモジュールは、ジョブの識別に必要な一意のID番号をジョブ名とともに返します。
しかし、その具体的な使用方法やパラメータの詳細がわからないと、正しく機能を利用することができません。

使い方は?

以下に、JOB_OPENの使用例を示します。

DATA: JOBNAME TYPE TBTCJOB-JOBNAME,
      JOBNUMBER TYPE TBTCJOB-JOBCOUNT.

JOBNAME = 'MyJob'.

CALL FUNCTION 'JOB_OPEN'
  EXPORTING
    JOBNAME = JOBNAME
  IMPORTING
    JOBCOUNT = JOBNUMBER
  EXCEPTIONS
    CANT_CREATE_JOB = 1
    INVALID_JOB_DATA = 2
    JOBNAME_MISSING = 3
    OTHERS = 4.

IF SY-SUBRC > 0.
  " エラー処理
ENDIF.

上記の例では、まずJOBNAMEとJOBNUMBERという2つの変数を定義しています。
次に、汎用モジュール:JOB_OPEN関数を呼び出し、ジョブ名をエクスポートパラメータとして渡し、ジョブカウント(ジョブ番号)をインポートパラメータとして受け取ります。

このとき、ジョブ名は自由に命名することができます。最後に、SY-SUBRCの値をチェックしてエラー処理を行います。

まとめ

以上の手順に従って、ABAPで汎用モジュール:JOB_OPENを使用してバックグラウンドジョブを登録することが可能です。

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【ABAP】入力項目ポップアップ出力できる汎用モジュール「POPUP_TO_DECIDE_LIST」について https://ohitori-gurashi.com/popup_to_decide_list/ https://ohitori-gurashi.com/popup_to_decide_list/#respond Tue, 17 Oct 2023 04:35:46 +0000 https://ohitori-gurashi.com/?p=744 「POPUP_TO_DECIDE_LIST」とは?

「POPUP_TO_DECIDE_LIST」は、ラジオボタンやチェックボックス付きのダイアログ画面を表示する機能を持ったSAPの汎用モジュールです。

このモジュールは、最大25個の選択肢を持つ選択窗口を表示し、選択は単一選択(ラジオボタン)または複数選択(チェックボックス)が可能です。

また、最大選択可能な項目数を設定することもできます。

どういった場面で使うのか?

例えば、ある企業がSAPを使用してビジネスプロセスを管理しているとします。その企業が特定のビジネスプロセスを実行する際に、複数の選択肢から一つまたは複数を選択する必要がある場合があります。

このような場合に「POPUP_TO_DECIDE_LIST」モジュールを使用することで、簡単に選択肢を提示し、ユーザーからの入力を受け取ることができます。

使い方は?

「POPUP_TO_DECIDE_LIST」モジュールは非常に簡単に使用することができます。

まず、ダイアログ画面のタイトルや説明文、選択肢をパラメータとして設定します。次に、このモジュールを呼び出し、その結果を受け取ります。

最後に、選択されたオプションを出力します。

具体的な使用方法については、以下にサンプルコードを示します:

DATA: BEGIN OF fm_table OCCURS 10.
INCLUDE STRUCTURE spopli.
DATA: END OF fm_table.

DATA: v_answer TYPE c.

CALL FUNCTION 'POPUP_TO_DECIDE_LIST'
  EXPORTING
    textline1 = 'Please select an option'
    titel     = 'Option Selection'
  IMPORTING
    answer    = v_answer
  TABLES
    t_spopli  = fm_table.

WRITE: / 'Selected Option:', v_answer.

このコードでは、まずfm_tableというテーブル変数を定義し、その後で「POPUP_TO_DECIDE_LIST」モジュールを呼び出しています。

このモジュールは、ダイアログ画面のタイトルや説明文(textline1titel)、選択肢(t_spopliテーブル)、および選択結果(answer)をパラメータとして受け取ります

最後に、選択されたオプションを出力します。

まとめ

SAPの汎用モジュール「POPUP_TO_DECIDE_LIST」は、ビジネスプロセスの中で複数の選択肢から一つまたは複数を選択する必要がある場合に活用することができます。

このモジュールを使用することで、簡単かつ効率的にユーザーからの入力を受け取ることが可能になります。

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【ABAP】前マイナス付与汎用モジュール「CLOI_PUT_SIGN_IN_FRONT」について https://ohitori-gurashi.com/cloi_put_sign_in_front/ https://ohitori-gurashi.com/cloi_put_sign_in_front/#respond Tue, 17 Oct 2023 04:23:16 +0000 https://ohitori-gurashi.com/?p=741 「CLOI_PUT_SIGN_IN_FRONT」とは?

「CLOI_PUT_SIGN_IN_FRONT」は、数値のマイナス符号を前に移動する機能を持ったSAPの汎用モジュールです。

SAPでは、数値型のデータのマイナス符号は通常「100-」のような形で後ろに付きます。

しかし、インターフェース系の機能や外部取引先向けの帳票などでは、一般的な前マイナスの形式で出す必要がある場合も多いため、マイナス符号の位置を変換するニーズが出てきます。

どういった場面で使うのか?

例えば、ある企業がSAPを使用して財務データを管理しているとします。

その企業が外部取引先に対して財務報告を行う際、取引先からは一般的な前マイナス(-100)の形式で数値を提供するよう要求されるかもしれません。

しかし、SAPではデフォルトで後ろマイナス(100-)の形式で数値が表示されるため、そのままでは取引先の要求を満たすことができません。

このような場合に「CLOI_PUT_SIGN_IN_FRONT」モジュールを使用することで、SAP内部で使用されている後ろマイナス形式から一般的な前マイナス形式へと数値を変換することが可能になります。

使い方は?

「CLOI_PUT_SIGN_IN_FRONT」モジュールは非常に簡単に使用することができます。例えば、「100-」というような数値を渡すと、「-100』」という形で値を返してくれます。

また、マイナス符号が無い場合でもそのまま返してくれるため、マイナス値かどうかは特に気にせず呼び出す形で問題ありません。

ソースコード例

DATA: lv_input  TYPE p DECIMALS 2,
      lv_output TYPE string.

lv_input = '123.45-'. " Input value

CALL FUNCTION 'CLOI_PUT_SIGN_IN_FRONT'
  EXPORTING
    input  = lv_input
  IMPORTING
    output = lv_output.

WRITE: / 'Output:', lv_output.

このコードでは、まずlv_input変数にマイナス符号が後ろにある数値(ここでは’123.45-‘)を設定します。

次に、『CLOI_PUT_SIGN_IN_FRONT』モジュールを呼び出し、その結果をlv_output変数に格納します。

最後に、変換後の値を出力します。この例では、出力は”-123.45″となります。このように、『CLOI_PUT_SIGN_IN_FRONT』モジュールを使用することで、SAPの後ろマイナス形式から一般的な前マイナス形式へと数値を簡単に変換することができます

まとめ

SAPの汎用モジュール「CLOI_PUT_SIGN_IN_FRONT」は、SAP内部で使用されている後ろマイナス形式から一般的な前マイナス形式へと数値を変換するための便利なツールです。

インターフェース系の機能や外部取引先向けの帳票などで一般的な前マイナス形式が必要な場合に活用することができます。

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【SAP】チェック・代入時のコンパイルエラーとRGUGBR00の使い方 https://ohitori-gurashi.com/rgugbr00/ https://ohitori-gurashi.com/rgugbr00/#respond Tue, 17 Oct 2023 00:25:55 +0000 https://ohitori-gurashi.com/?p=732 SAPのGGB1でショートダンプが発生した場合の対処法と、RGUGBR00の使い方について解説します。

GGB1でショートダンプが発生した場合の対処法

GGB1でショートダンプが発生した場合、以下の手順で問題を分析することができます。

  1. SAP Easy Access メニューからツール → ABAP ワークベンチ → テスト → ダンプ分析の順に選択します。
  2. 第一画面で、当日のダンプを表示するか前日のダンプを表示するかを指定します。

これにより、ショートダンプの詳細情報を確認し、問題の原因を特定することができます。ただし、具体的な問題やエラーメッセージにより、対処方法は異なる場合があります。

RGUGBR00の使い方

RGUGBR00は、チェックや代入の移送後にプログラムの再生成を行うためのトランザクションです。

  1. トランザクションコードSE38を開きます。
  2. プログラム名に「RGUGBR00」を入力し、実行ボタンを押します。
  3. 実行パラメータを入力し、再度実行ボタンを押します。 パラメータには以下の情報を入力します:
  • アプリケーションエリア:SAPのモジュール(FI,AA,COなど)
  • 呼出位置:EXITの呼出位置(伝票ヘッダ,伝票明細,完了伝票など)
  • 各チェックボタン:再生成対象の項目にチェックを付けます

これにより、チェックや代入の移送後にプログラムの再生成が行われます。

再生成が必要な理由は、チェックや代入の移送をした際に、コンパイルが上手く行われない場合があり、その結果、伝票起票時にエラーとなる等の問題が発生するためです。

まとめ

以上がSAPのGGB1でショートダンプが発生した場合の対処法とRGUGBR00の使い方です。再生成が原因でエラーとなる場合には、上記を試すことで解消できる可能性があります。

 

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【SAP】請求書照合BADI「INVOICE_UPDATE」について https://ohitori-gurashi.com/invoice_update/ https://ohitori-gurashi.com/invoice_update/#respond Tue, 15 Aug 2023 02:47:05 +0000 https://ohitori-gurashi.com/?p=721

BADI「INVOICE_UPDATE」とは?

BAdI「INVOICE_UPDATE」は、請求書照合(MIRO)で請求書伝票の保存前に実行されるBAdIです。

請求書伝票保存時の入力チェックの用途で利用され、このBAdIでは値の更新はできない。

BADI「INVOICE_UPDATE」のタイミング

BAdI「INVOICE_UPDATE」は、請求書の更新が行われるタイミングで呼び出されます。具体的なタイミングは以下の通りです。

  • 保存アクションの直前
  • データ更新が行われる直前
  • データの更新処理中

CHANGE_AT_SAVE

このメソッドは、データが保存される直前(保存アクションの直前)に呼び出されるポイントで実行されるカスタムコードを定義します。

データの変更を加えるための処理や、追加のバリデーション、計算、他のシステムとの連携などを行う際に使用されます。

CHANGE_BEFORE_UPDATE

このメソッドは、データ更新が行われる直前に呼び出されるポイントで実行されるカスタムコードを定義します。

更新処理の前に特定の操作を行う必要がある場合に使用されます。更新前のデータ変更やチェックを行う際に利用されます。

CHANGE_IN_UPDATE

このメソッドは、データの更新処理中に呼び出されるポイントで実行されるカスタムコードを定義します。

更新処理の際に特定の操作を行いたい場合に使用されます。更新処理の途中でのデータ操作や計算などに利用されます。

これにより、請求書の処理に特定のカスタムコードを統合できます。特定の条件に基づいて処理を追加したり変更したりすることが可能です。

BADI「INVOICE_UPDATE」の利用方法

BAdI「INVOICE_UPDATE」を使用する手順は以下の通りです。

  1. SAP開発環境にログイン: 開発環境にアクセスしてください。
  2. BAdIメンテナンス画面にアクセス: トランザクションコード「SE18」を使用してBAdIメンテナンス画面にアクセスします。
  3. BAdI「INVOICE_UPDATE」を選択: メンテナンス画面で「INVOICE_UPDATE」を検索して選択します。
  4. 実装の作成: 新しい実装を作成し、実装名や説明を指定します。
  5. カスタムロジックの実装: 実装内でカスタムロジックを記述します。請求書の処理時に実行されるカスタムコードをここに追加します。
  6. 保存と有効化: 実装を保存し、有効化します。これにより、カスタムロジックが実行可能になります。

まとめ

BAdI「INVOICE_UPDATE」は、SAPシステム内で請求書の処理に関するカスタムコードを統合するための拡張ポイントです。

請求書の作成や変更時のタイミングで特定のカスタムロジックを実行でき、柔軟なカスタマイズが可能です。

カスタマイズ例としては特定の条件に基づくデータ変更や外部システムとの統合があります。エラーメッセージの設定も可能で、システム内の処理をより柔軟に制御できます。

【ABAP】BADIについてBADIとは BADIは、SAPのカスタマイズ可能な拡張ポイントであり、既存のSAP標準機能に独自の機能を追加するための柔軟な方法。 ...
【SAP】購買発注BADI「ME_PROCESS_PO_CUST」についてBADI「ME_PROCESS_PO_CUST」とは? SAPの購買発注(Purchase Order, PO)プロセスを「B...
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【SAP】国依存の郵便番号設定の特殊チェックについて https://ohitori-gurashi.com/addressnumber_rule/ https://ohitori-gurashi.com/addressnumber_rule/#respond Tue, 18 Jul 2023 04:15:05 +0000 https://ohitori-gurashi.com/?p=713 郵便番号の特殊なチェックについて

アドレス情報の郵便番号の入力には、テーブル「V_T005_B」にてSAP内で特殊なチェックロジックが実装されている。

SAPの国依存の郵便番号設定に関連するテーブル「V_T005_B」は、国別の郵便番号の設定情報を保持するためのテーブル。

このテーブルには、異なる国に対する郵便番号の書式や制約を管理するためのデータが格納される。国依存の特殊チェックはキー「9」により有効になる。

標準で特殊チェックされる国

カナダ、オランダ、ポーランド、スウェーデン・スロバキア・チェコ共和国、韓国、ポルトガルの郵便番号は標準で特殊チェックが設定されている。

アメリカ : チェックルール 9 に依存せず アメリカ国内のアドレスの郵便番号が NNNNN または NNNNN-NNNN (ZIP +4) の書式を持っているかどうかチェックされる。
国名 郵便番号フォーマット
カナダ ANA NAN M5G 2C2
オランダ NNNN AA 1234 AB
ポーランド NN-NNN 12-345
スウェーデン・スロバキア・チェコ共和国 NNN NN 123 45
韓国 NNN-NNN 123-456
ポルトガル NNNN-NNN または NNNN 1234-567 または 1234

 

V_T005_B テーブルの利用

このテーブルは、SAPの標準機能やカスタマイズで国別の郵便番号の書式や制約を設定する際に使用される。

特定の国に対して異なる郵便番号のフォーマットが必要な場合、このテーブルを適切に設定することで、郵便番号の入力を制限したり、数値郵便番号のみを許可したりすることが可能になる。

たとえば、日本の郵便番号は7桁の数値で構成されていますが、他の国では文字を含む郵便番号がある場合もあります。このような場合に、国ごとに異なる郵便番号の書式を設定するために「V_T005_B」テーブルが使用される。

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【SAP】購買発注BADI「ME_PROCESS_PO_CUST」について https://ohitori-gurashi.com/me_process_po_cust/ https://ohitori-gurashi.com/me_process_po_cust/#comments Tue, 18 Jul 2023 00:58:27 +0000 https://ohitori-gurashi.com/?p=683 BADI「ME_PROCESS_PO_CUST」とは? ME21N

SAPの購買発注(Purchase Order, PO)プロセスを「BADI(Business Add-In)」というSAPのカスタマイズ手法を使うことでカスタマイズすることが可能です。

特に「ME_PROCESS_PO_CUST」というBADIは、購買発注の作成や変更時に自分のロジックを追加するのに最適です。

「ME_PROCESS_PO_CUST」はSAPの購買発注(Purchase Order, PO)プロセスにおいてカスタマイズを行うための重要な拡張ポイントです。

BADI(Business Add-In)はSAPのシステムにカスタムロジックを組み込むためのインタフェースを提供する技術です。BADIは既存の標準機能を変更・拡張する場合に使用されます。

BADI「ME_PROCESS_PO_CUST」のタイミング

SE19_ME_PROCESS_PO_CUST_3

BADI「ME_PROCESS_PO_CUST」は以下のタイミングで呼び出される

  1. 購買発注の作成時
  2. 購買発注の変更時
  3. 購買発注の表示(表示モード)時

これらのタイミングでBADIが呼び出されることで、カスタムロジックを挿入することが可能です。(赤枠はチェック時のロジック追加部分)

このBADIを利用することで、購買発注のプロセスをカスタマイズし、特定の要件に対応することが可能となります。

BADI「ME_PROCESS_PO_CUST」の利用方法

SE19_ME_PROCESS_PO_CUST

「ME_PROCESS_PO_CUST」BADIの利用手順は以下の通り

  1. トランザクションコード「SE18」を使用してBADI定義画面にアクセスする。
  2. BADI「ME_PROCESS_PO_CUST」を検索して、詳細情報を表示する。
  3. 既存の実装が存在する場合は、その実装を選択して修正するか、新しい実装を作成する。
  4. 実装内にカスタムロジックを記述。この部分で購買発注のプロセスをカスタマイズします。

BADI「ME_PROCESS_PO_CUST」のカスタマイズ例

BADIを使用して行えるカスタマイズの例として、以下のようなシナリオが考えられる

  • 購買発注作成時に特定の項目にデフォルト値を自動入力する。
  • 購買発注変更時に特定の条件に基づいてフィールドの値を変更する。
  • 購買発注の保存前に特定条件のチェックを実行する。

これらのカスタマイズにより、購買発注プロセスをビジネスの要件に適した形にカスタマイズすることが可能です。

エラーメッセージの設定方法

BADIのCHECKメソッドは、購買発注の保存前に実行され、事前のバリデーションを行う際に利用されます。バリデーションに違反した場合にエラーメッセージを出力することで、ユーザーに問題を伝えることが可能。

SAP標準のマクロをインクルードし、MMPUR_MESSAGEを利用する必要がある。

method IF_EX_ME_PROCESS_PO_CUST~CHECK.

  INCLUDE MM_MESSAGE_MAC.

  DATA LS_MEPOHEADER TYPE MEPOHEADER.

* 発注ヘッダ取得
  LS_MEPOHEADER = IM_HEADER->GET_DATA( ).

* 購買伝票タイプがNBの場合
  IF LS_MEPOHEADER-BSART = 'NB'.
    IF LS_MEPOHEADER-IHREZ IS INITIAL.
*     ME21N画面にエラーメッセージ表示
      MMPUR_MESSAGE 'E' 'Z001' '004' '' '' '' ''.
    ENDIF.
  ENDIF.

endmethod.

まとめ

BADI「ME_PROCESS_PO_CUST」はSAPの購買発注プロセスをカスタマイズするための重要な拡張ポイント。

BADIを利用することで、購買発注に独自のロジックを追加し、ビジネスプロセスを最適化することが可能。

ただし、カスタマイズには慎重さが必要であり、SAPの公式ドキュメントやサポート情報を参照して正確な手順を理解するして対応する必要があります。

【ABAP】BADIについてBADIとは BADIは、SAPのカスタマイズ可能な拡張ポイントであり、既存のSAP標準機能に独自の機能を追加するための柔軟な方法。 ...
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【ABAP】BADIについて https://ohitori-gurashi.com/badi/ https://ohitori-gurashi.com/badi/#comments Tue, 20 Jun 2023 02:24:38 +0000 https://ohitori-gurashi.com/?p=672 BADIとは

BADIは、SAPのカスタマイズ可能な拡張ポイントであり、既存のSAP標準機能に独自の機能を追加するための柔軟な方法。

SAP(システムアプリケーション製品)で使用されるBADI(Business Add-In)の作成方法について、詳細なステップバイステップのガイドを以下に記載。

BADIの作成

  1. BADIビルダツールを開くためにトランザクションコード「SE19」を使用。
  2. 「Create Enhancement Spot」を選択し、適切なパッケージを指定して新しいエンハンスメントスポットを作成する。エンハンスメントスポットは、BADIのグループ化や分類に使用される。
  3. 「Enhancement Implementation」オプションを選択し、新しい実装を作成。実装名と説明を指定して作成する。

BADIインタフェースの定義

  1. 作成した実装を選択し、「Interface」タブを開く。
  2. 「Create Interface」をクリックして、新しいインタフェースを作成する。インタフェースは、BADIのメソッドやパラメータを定義するために使用される。
    適切な名前と説明を指定して作成。

メソッドの追加と実装

  1. 「Methods」タブを開き、「Create Method」をクリックして新しいメソッドを作成する。メソッド名と説明を指定し、作成。BADIで実行されるカスタムロジックは、ここに記述される。
  2. メソッドの実装コードを追加する。「Source Code」タブを開き、メソッドの実装を記述する。

BADIのアクティベーションとテスト

BADIの実装をアクティベートします。「Implementations」タブで実装を選択し、「Activate」ボタンをクリックします。

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【SAP】影響調査PG「RSINCL00」について https://ohitori-gurashi.com/rsincl00/ https://ohitori-gurashi.com/rsincl00/#respond Wed, 14 Jun 2023 02:21:52 +0000 https://ohitori-gurashi.com/?p=664 PG:「RSINCL00」

プログラムの影響調査には、どのテーブルにアクセスしているか、使用している汎用モジュールは何か、など確認したい場合があります。

もちろんソースコードを確認して実際にアクセス箇所を確認することも可能ですが、
漏れが発生する可能性もあります。

SAPにはPG:「RSINCL00」という標準プログラムが存在し、それを使用することでソースコードを読み解く手間を省き、調査にかかる工数を削減することが可能です。

「RSINCL00」を使った調査の手順と便利な機能について解説します。

使用方法

アドオンプログラムの影響調査を行う際には、「RSINCL00」という標準プログラムを利用することができます。以下はその使用方法です。

  1. トランザクションコード「SE38」を開きます。
  2. プログラム名に「RSINCL00」と入力し、実行します。

すると、「プログラム」という選択項目のみが表示されますので、調査したいプログラム名を入力し、実行します。

「RSINCL00」のチェックボックス画面

次に、調査したい内容のオブジェクトや構文の画面が表示されます。
調べたい内容によって、該当する項目にチェックを入れます。

「サブルーチン」のチェックはデフォルトでついていますので、不要な場合は都度外してください。
RSINCL00

たとえば、「データベース操作」の項目にある「SELECT」「UPDATE」「MODIFY」「DELETE」に全てチェックを入れて検索すれば、参照・更新などを行っている全てのテーブル一覧が出力されます。

また、「汎用モジュール」にチェックを入れれば、使用している汎用モジュールの一覧を作成することができます。

「RSINCL00」の出力画面

上記チェック後に、チェックボタンを押下すると一覧が出力されます。
必要な情報を選択することにより、調査工数をかなり削減して確認することが可能です。

以上のように、必要な情報のみを抽出することができるため、非常に便利です。

RSINCL00_DISPLAY

まとめ

アドオンプログラムの影響調査において、「RSINCL00」を活用することで、ソースコードの読解作業を省き、調査にかかる工数を大幅に削減することが可能です。

具体的な手順や便利な機能を活用して、効率的な調査を行いましょう。

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